カテーテルシャフトにおける課題

カテーテル治療デバイスや内視鏡の治療機器などは、細長い形状をしており、また手元の操作を先端部に伝える必要があります。例えば、心臓カテーテル治療のデリバリーシステムでは、スクリューのような動きでデバイスを留置する事があります。その際に大腿動脈・大腿静脈から心臓へアプローチするため、デリバリーシステムには柔軟性が要求されます。その一方でスクリュー動作を行うためにはトルク伝達能力も同時に要求されます。一般的なブレードチューブは優れた柔軟性を持っていますが、トルクがかかるとねじれたりする場合があります。またステンレスチューブ(ハイポチューブ)は、トルク伝達性は非常に良いのですが、剛性が高すぎて柔軟性に課題があります。

当社のご提案

多条コイル「ケーブルチューブ」はいくつかの素線を撚り合わせたコイルで、トルク伝達性と柔軟性の両立を可能にします。

ケーブルチューブは芯線の上に線材を螺旋状に撚り合わせたもので、ワイヤーロープと近い構造をしています。その芯線を取り除いて中空にしたケーブルチューブでは、撚り方向にトルクがかかるとワイヤーが締まるため、高いトルク伝達を実現します。